こんにちは。プロカメラマンのもむらです。
クラシックなデジタルカメラ、見たことありますか?
フイルム時代のカメラというのは本当にどれも素敵でしたが、デジタルになってなーんか質感がチープというか、効率だけで設計された感じが好きになれなくてカメラを持たない時期もありました。
最近の車もそうですよね。空気抵抗が少しでも減るようにどれも座薬みたいな形になっちゃって。(夫談)昔の車って非効率的で最高にデザインがカワイイと思うのは私だけでしょうか。
FUJIFILM、OLYMPUSをはじめデジタルでもクラシックなカメラが増えてきました。
クラシックカメラは写真が好きになるカメラ。
いつも持ち歩きたくなるので、ものすごく上達します。
見た目がかわいいカメラを「写欲をそそるカメラ」と写真学生時代の友達は言っていました。
おすすめはFUJIFILM X100シリーズ。
プロ目線から、偏見と独断に満ちた写欲をそそるカメラを解説します!
Contents
デジタルクラシックカメラの定義
そもそも、クラシックカメラの定義とはなんでしょうか。
私の思うクラシックスタイルのデジカメの定義はこちら。
- 露出調整がダイアル式
- 本体が革張り
- 金属系の本体
露出を調整するダイアルがついている
フイルム時代のカメラは液晶がなかったので、露出を調節するにはダイアルを回す必要がありました。
今のデジタルカメラは何でも液晶の中で済ませることができるので、こういったダイアルが必要ありません。
今のデジカメって豆腐みたいですよね。カメラ感があまりないな〜と思います。
ちなみに写真は私が学生時代使っていたOLYMPUSのOM-2n。
オーエムツーなので友達には「もっちゃんのオムツ」と呼ばれていました。(1人だけですが)
それまでの一眼レフカメラが抱えていた「大きい」「重い」「シャッターの作動音、ショックが大きい」という3つの欠点「三悪」。これを追放したのはOMシリーズです。
フイルム時代から世界最軽量を目指していたOLYMPUSです。
本体が革張り
フイルムカメラのほとんどは本体が革張りでした。
滑り止めになるだけでなく、本体の保護、ファッション性の追求、高級感のためと言われています。
革製品をこよなく愛す私にはこの革張りのカメラというは大好物なのですが、最近のデジカメにはほとんどありませんね。
金属系の本体
デジカメのボディにはプラスチック系と金属系に分かれます。
プラスチックは加工がしやすい、軽い、熱が伝わりにくい、コストが安いというメリットがあります。
金属系はステンレス、アルミニウム、マグネシウムという素材。
プラスチックより薄くて強靭、高級感が出るというメリットがあります。
プロが使う機材や昔のフイルムカメラは金属系でした。
「カメラは嗜好品」と考える私にとって、カメラは金属でできていないと!というこだわりがあります。
この3つの条件が揃ったカメラをおすすめしていきます。
FUJIFILM
フイルム時代は写ルンですとチェキという独自のカメラを作っていたFUJIFILM。
デジタルになりファインピクスを作り、ミラーレスからクラシックなモデルに専念しました。
FUJIFILMのX100が発売された時(2011年)、その見た目の美しさに即買いしました。
液晶ですべて済ませることができる、豆腐のようなカメラが多い中フイルム時代のカメラを思い出させるようなダイアル。
メイドインジャパンと書かれたスチール感のあるマグネシウム。
何もかもが美しくて、パンフレットを見てお酒を飲みながら泣いたほど(本当です)
FUJIFILM x100
所有しているカメラなのでかなり贔屓目に書きます。と事前に言っておきます。
クラシックデジタルカメラの中でXシリーズというプレミアムデジタルカメラを出しているFUJIFILM。
一番最初に出たのがこのx100です。
革張りのボディ。
ダイアル式の露出調整
マグネシウム製のトップカバー
そして23mmF2という個性的なレンズ。
革製品をこよなく愛する私にとってヨダレが止まりませんでした。
万年筆や高級ボールペン、腕時計のような嗜好品。
カメラは嗜好品であるべきと私は考えます。
x100の素晴らしいところ
フイルムメーカーが作っているカメラなので、色が素晴らしい。
もうこれに尽きます!大文字で書いちゃいます。
色の階調がものすごく豊かです。
カメラって、白を白く写すのが実は苦手だったりします。
白いところを撮ったら真っ白(情報がない)状態になりませんか?
そんな白を上手に表現してくれるのがFUJIFILMのカメラです。
桜も撮るのが難しいと言われているものの1つなのですが、こういった淡い色の表現がFUJIFILMのカメラは得意です。
本革のカバーが優秀
FUJIFILM純正の本革のカバーがあり、これが本当に重宝しています。
ミラーレスのハーフカバーは多いものの、フルカバーで本革というのは見たことがありません。
子供とおでかけするには荷物が多いですし、お茶をこぼされたり、カメラを踏んづけられたり、カメラをズルズル引っ張ったり、何が起こるかわかりません。
フルカバーならカバンに雑に投げ入れても本体にキズ1つありません。
そして本革は、合皮にはない「古美(ふるび)る」という美しさがあります。
5年使用した今でもこの美しさ。たまらんですね。
x100のココはちょっと・・というところ
ピントがおっそい。
オートフォーカスの速度が激遅です。
カメラのレビューサイトがあるのですが、中心一点のオートフォーカス速度が403という数値でした。
ミラーレス・一眼レフひっくるめて一番早いのはNikon1のV3ですが、オートフォーカスの速度は73という数値です。5倍以上の遅さ・・・
x100は初代なので、後継機になるともうちょっと早いのですが、x100Sでも300台です。(x100Tは数値が載っていませんでした)
このオートフォーカスの遅さで今までどれだけシャッターチャンスを逃してきたんだろうと思います。でも、まだ買い換える気にはなれないんですよね。
カメラは嗜好品。美しいカメラは写真を上達させる
カメラとしての性能はいまひとつなのですが、これだけ見た目が美しいと常に持ち歩きたくなります。
5年以上使っていますが、未だに、カメラマン仲間にも「そのカメラデジタルなの?かわいい!」と言われます。
使い勝手もプロ向けというか、初心者に優しくない仕様なのですが、使いこなしてやろう!という気合いが湧いてきます。私もこのカメラでずいぶん写真が上達しました。
x100もAmazonではかすかに売っているようですが、後継機のx100Tがおすすめです。
別の記事で次に買い換えるならSONYのα6000!と言いましたが、嘘つきました。すみません。
次はFUJIFILMのX-Pro2を狙っています。※ママ向けのカメラではありません。
うーん、美しい。
私ならレンズは単焦点のパンケーキをつけます。間違っても標準ズームレンズなんてつけちゃいけません。
すべて機能が液晶におさまったお豆腐系カメラ(勝手に命名)より、自分が美しいと思う見た目のカメラを選んでください。その方が確実に上達します!
ぜひFacebookにいいね!、シェア、コメント、フォローしていただけるとうれしいです。