「子供の背景を綺麗にボカして撮りたい」という友達からよく質問をいただきます。
写真のボケは背景ボケだけではありません。大きく分けて前ボケ、後ボケ、前後ボケ、玉ボケの4種類です。
ボケを生かして、子供写真を絵画のように、ドラマティックに美しく撮った写真をご紹介していきます!あなたも撮りたくなること間違い無しです。
Contents
とろけるような「後ボケ(背景ボケ)」
子供の背景をふんわりとさせ、主役をよりシャープに見せることができる後ボケ(背景ボケ)。
後ボケとは、ピントを合わせた主役の背景がボケている状態のことです。ボケの中で一番一般的なものですので、初心者でも比較的簡単に撮ることができます。ボケの基本ともいえる後ボケにまずは挑戦してみましょう!
イチョウの黄色と緑がキレイにブレンドされています。秋のひとときです。
桜のほんのりピンクを背景ボケに。長女3歳。
春、ユキヤナギの白から緑へのグラデーションがキレイな背景ボケに。
いかがでしょう?後ボケの写真を撮りたくなりますよね!
子供と後ボケの写真を撮るときに注意すること
子供と後ボケの写真を撮るときに注意することは、水平線などの直線的なものが子供の首や頭に伸びないようにすることです。
子供の首や頭に直線的なものが伸びている写真を「串刺し写真」と言います。
では、どうすればいいかというと
アングルを変えます。思いっきりハイアングル&ローアングルなら水平線は首や頭にきません。
もしくは思いっきり背景をぼかします。
この写真も首に水平線がきていますが、ボカしているので気にならないですよね。
隠れているから子供の存在感が増す「前ボケ」
写真によるボケの描写の中で最も見栄えがよく、誰もが一度はやってみたいと思う表現が前ボケです。手前にあえてボケを入れて被写体を覗き込むような演出ができます。
後ボケに飽きると前ボケに挑戦してみたくなります。後ボケの次のステップですね。
桜を前ボケに入れたくて、子供の高さに桜が咲いているところに撮影に行きました。
土手の下に桜が咲いているというスポットはなかなかないですよね。
菜の花畑の中で子供に前ボケを入れたくて、写真を撮り始めると・・
ウ○チをし始めた2歳児。目つきが!
草花フィルター
前ボケに飽きるとさらに、葉っぱなどの色で包んでロマンティックな写真にしたい!と思い始めます。
新緑の河川敷で。手前の草をあえて被写体にもかぶせて、緑色のフィルターのように表現しました。
なぜ前ボケを強く入れたかったというと、実際はこんな河川敷で歩道がジャリになっています。
せっかく緑が新緑でキレイなのに、ジャリが写ると一気に現実に引き戻される感じがしてイヤだったのです。
理想のイメージに対して、邪魔なものがあれば前ボケで隠してしまうというのも一つの手です。
この写真はジャリが隠しきれていないですね。もうちょっと前ボケを入れ込めば夢のような新緑に包まれたBOYの写真になったと思います。
この写真は友達のお子さんなのですが「徒歩圏内でこんな素敵な写真撮れるなんて(*^o^*)」と言っていただいたのは、余計なものを前ボケで隠して幻想的な写真だからなのです。
やわらかなイメージの「前後ボケ」
一枚の写真の中に前ボケと後ボケの両方があり、構図の中で主役を挟むような形になっているのが前後ボケです。
後ボケで主役がすっきりすると主役が引き立ち、前ボケでさらに色や形のやわらかいニュアンス、イメージを加えると写真に軽やかさや広がりを感じさせることができます。
10月、コキアが満開の伊賀野の花畑にて。普通に立って撮るよりも、ちょっとローアングルから手前のコキアをボカして撮って幻想的に。プロの演出です。
前ボケとかぶるのですが、こちらも前後ボケです。子供の前後の桜がボケていて、子供が引き立っている写真です。
前後ボケを演出するには「子供をお花畑で遊ばせる」のが一番簡単です。
その、中に入れるお花畑というのがなかなか無いんですよね・・
コキアや菜の花畑は、観賞用に畑に通路ができているところもあります。
この菜の花畑×1歳児の写真は、普通の民家の畑に車を横付けしてコッソリ撮りました。
途中、畑の主が現れたので「素敵だったので撮らせてもらいました〜!」とお伝えすると「いいよいいよー!なんなら何本か引っこ抜いて持って行って!」と言っていただきました。
花の群生地は子供とボケの写真を撮るのに絶好のシャッターチャンスです。
ぜひご近所の群生地を見つけて撮ってみてくださいね!
キラキラ、ぽわぽわかわいい「玉ボケ」
ボケの中でも玉ボケはひときわ目立つボケです。画面全体をキラキラとさせて、主役となる子供をより華やかにしてくれます。
基本的に玉ボケとなるものは、光の点、つまり点光源です。この点光源がボケることで、きれいな玉のようなボケができるのです。
例えば、自然の中なら木漏れ日や水面に反射する光、葉のテカリ、太陽の光、人工光であればイルミネーションが点光源になります。
ボケの種類の中で上級編な玉ボケ。
玉ボケとなるキラキラした光を見つけるところから始めます。
「あ、あそこ玉ボケになりそうだな」というところを見つけたら、その前に子供を立たせて(遊ばせて)撮ります。
この写真の中でどこが玉ボケになりそうかわかりますか?
太陽の光を浴びて、葉っぱが白く光っているところが狙い目です。
新緑の5月はいろんな植物が咲いていて、自然の玉ボケがいろんな色になる最高の季節です。
この写真は私の実家の庭なのですが、紫の紫蘭や、生垣の赤い葉っぱのカナメ(レッドロビン)、そして新緑と太陽の光がブレンドされて、絵画のような美しい写真を撮ることができます。
上の写真は13時過ぎの陽が高いうちに撮った写真です。
この写真は15時半頃に同じ日、同じ場所で撮りました。
2時間の違いで、さらに幻想的に玉ボケが輝きます。。
時間帯によっても玉ボケは様子を変えてくれるのです。
これら子供とボケの写真は、スマホでは決して撮ることのできない表現です。
我が子をボケで演出して撮ってみたら、どんなに感激するだろうと思いませんか?
その写真を、結婚するときに生い立ちのスライドショーで使ってくれたら・・想像しただけで涙がでます。
私が子供とボケの演出をレクチャーしますので、CodomoPortraitをお気に入りに入れておいてくださいね!
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子供とボケの参考図書
美しいボケの教科書
実家に帰省中に読んでいたら、義父に「お笑いの本か?」と言われた「ボケの教科書」。
お義父さん、ボケ違いです。
写真のボケについて基本的なことが書いてある、まさに「教科書」な内容です。
理想のボケを撮るためのレンズを勉強するのもいいと思います。ポチッとどうぞ(^ ^)